既存の不動産流通に風穴を開けると宣言し、昨年11月にヤフーとソニー不動産がスタートさせたウェブ仲介サービス「おうちダイレクト」が残念な結果になっているようです。。
ヤフーとソニー不動産の新サービスが伸び悩む理由(ダイヤモンドオンライン)
宇都宮市などの地方都市ではまだサービスは始まっていませんが、首都圏をターゲットに新しい試みを行いまいしたが、結果は惨敗と言っていいでしょう。。
成約件数は非公表で実態は不明ということで、その時点でほぼオワコン(終わったコンテンツ)なのでしょう。
なぜ、不動産テックといわれる、ITをつかった既存の枠組みを変える取り組みがことごとく失敗に終わっているのか。。
私が考える原因は簡単です。
売主&買主&仲介業者が3者がウィン・ウィンの仕組みではないからです。
これでは発展は見込めません。
確かに、現行の仕組みには大きな問題も有りますが、それでも年々小さいながら進歩や改善が行われているのは間違いありません。
ドラスティックに物事を変えるのは、すべての関係者が望まないことなのです。。
そもそもこの仕組の問題点は、ヤフーとソニー不動産が情報を独占する仕組み。
『個人売買を手助けする!』と、大義名分のもとに、今ある業者間ネットワークから情報を奪い、ヤフーとソニーで情報を独占しようと設計された試みです。
本当の意味で、個人売買を後押ししたかったのであれば、
中小や個人も含め、すべての不動産業者が参加できる
オープンなプラットフォームを作るべきでしたね。
それをやらずに、真っ向から、既存の業者組織を敵に回すやり方。。
どうなのでしょう。。
その結果がこれ。。
いつもこのブログで書いていますが、独占契約されて喜ぶのは業者だけ。
買主さんと売主さん共に、競争なき、独占契約は常に不利に働きます。
不動産取引には専門性が必要不可欠で、取引に大きなリスクが伴います。
不動産が個人売買に向かいないのは明らかです!
ほとんどのITベンチャーの先駆けはアメリカです。
そのアメリカですら、個人売買はほとんど普及していません。
アメリカでの不動産取引の図解を引用させて頂きます。
(http://www.h2nusa.com/5-%E4%B8%8D%E5%8B%95%E7%94%A3%E3%82%A8%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%B3%E3%83%88%E5%90%84%E5%B0%82%E9%96%80%E5%AE%B6%E3%81%AE%E5%BD%B9%E5%89%B2%E3%81%A8%E6%B4%BB%E5%8B%95%E7%AF%84%E5%9B%B2/)
すべて分業が行き渡っていて、手数料もしっかり支払われるのが、当たり前となっています。
つまり、お金はしっかり支払うけど、しっかり仕事をしてもらえるので安心。
自己責任文化が根付いているアメリカ人ですら取らないリスクを、日本人が取るのでしょうか。。
今までの、日本の不動産テックが目指していたのは、サービスの向上ではなく、
既存ビジネスを破壊して、中抜きをすることでお金のかからない仕組み作りを目指す試み。
とうことは、
お金がかからない=すべて・・・・・・
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