最新の調査結果から、外国人を除いた日本人の人口は、2023年の同じ時期と比べて、なんと86万1237人も減少しました。
日本人の人口は平成21年の1億2707万人をピークに15年連続の減少となりました。
15年あまりで、なんと!550万人もの日本人が減ったことになります。
わずか15年で今の兵庫県全部くらいの人口がすっぽり抜け落ちたような状況です。
人口減少は年々加速し、今年は1年間で和歌山県の人口分くらいがすっぽりと抜け落ちた状況となっています💦
加速する人口減少に対応した、コンパクトな都市の再整備は急務となっています。
クルマ社会がもたらした弊害
日本の国や地方自治体は、高度成長期以降、クルマでの移動を前提にした都市政策を施策してきました。
クルマで移動しやすい郊外に大型の新興住宅地を無秩序に整備し、人の流れ(生活拠点)を、旧市街地から郊外へと誘導(街の拡大戦略)し、街の活気維持や効率化には目をつぶってきたのです。
これにより、宇都宮市のような地方都市の中心市街地は、シャッター通りになってしまい、破壊されまくり、さびれた商店街だけが取り残されてしまいました。
国や地方自治体の規制緩和の施策により、全国的に、クルマ社会に対応した郊外開発は急速に進みました。
大量のクルマの移動に耐えられるよう整備された幹線道路の沿道には、大手チェーン店が乱立した結果、全国を見渡しても、どこも同じような街並みになり、殺風景で特徴のない空間に変貌してしまいました😓💦
人口が増加し続けていた局面では、まだクルマ社会がもたらす郊外化の弊害は表に現れにくかったのですが、人口減少が加速している今、問題が表面化してきています。
これからの日本社会は、加速する人口減少という抗うことのできない荒波に襲われます。
いままでの人口規模であれば維持できた大手チェーン店の郊外型店舗も、人口が減少して社会規模が小さくなった場所からは、採算性の悪化と、人手不足による従業員の確保が困難という理由により、撤退していきます。
この作用により、いまは、横並びに郊外型の大手チェーン店の店舗群が並んでいる日本各地の幹線道路沿いも、徐々に、空き店舗が増え続けるという悪循環に陥ります。
人口減少が加速する局面では、空き店舗の増加による景観の悪化、さらに空き店舗が増えるといった、負の連鎖は避けらず、幹線道路沿いは、廃れた空き店舗だらけのシャッター通りに変貌していくことが容易に想像できます。
最終的には、このような郊外型の社会は、好むと好まざるとに関わらず、規模の縮小を余儀なくされるでしょう。
先進国の中でも遅れている脱クルマ社会への道
日本の国や地方自治体は、他の各種問題同様に、クルマ社会の弊害とも真摯に向き合う努力をしてきませんでした。
日本は、世界中の先進国で進む脱クルマの流れに逆行する異質の存在になりつつあり、相変わらずクルマにとって都合の良い都市空間を守り続けています。
それは、住宅地に網の目のように整備された道路により分断された街並みや、クルマの移動を優先するために通学路でも歩道がない道路などが、日本各地で見られます。
本来であれば、人の生活を良くするための道具でしかなかったクルマですが・・・・・