宇都宮市内に巨大なショッピングモールはいくつかありますが、全国の都市の中でも珍しく、国内最大手のイオンモールがない場所です。
国内最大の売上を誇るイオンモールは、今年、なんと26年ぶりに新規出店がゼロになると報道され話題を呼んでいます!
→イオンモール、26年ぶり新規出店ゼロ 人手不足や資材高(日本経済新聞)
人手不足や建築資材の高騰が原因のようですが、人口減少が進み、いよいよ不動産開発も攻めの拡大路線から、守りの縮小段階に入ったことを物語る、象徴的なニュースです。
当面は新規の投資は既存店舗の改装に振り向け、既存施設の売上を底上げするとのことで、日本国内の巨大ショッピングモールの開発は攻めの新規出店から、守りの撤退戦に完全に移行したと見られます。
これから、日本中で商業店舗の新規出店よりも閉店が増えることは、人口動向を眺めれば確実な流れでしょう💦
それだけ日本国内はすでに、少子高齢化と人口減少で、内需が急速に減少していることがわかります。
街のスプロール化とスポンジ化の転機は、大店法の改正
昭和30年代頃から高度経済成長に伴って人口が都市に集中し、都市が無秩序に拡大するいわゆるスプロール現象が社会問題としてクローズアップされ始めました。
また、日本はモータリゼーションの普及とともに、マイカーが急速に普及し、都市開発の流れも大きく変化していきました。
都市人口の増加にともない宅地の需要も急増し、マイカーの普及と相まって、公共交通が不便でも、土地の安い都市郊外での住宅開発が進みました。
都市が郊外へ無秩序に拡大するなか、それでも商業店舗の出店には厳しい規制があり、ある出来事があるまでは、宇都宮市ではオリオン通りや中心市街地はにぎわっていました。
写真の1987年当時、私は小学校6年生で、映画館も中心市街地にしかなく、中心市街地の活気やにぎわいを鮮明に覚えています。
今の30代より若い方々は、1980年代の宇都宮の中心市街地の活気を信じられないでしょうね😅
公共交通が充実してない地方では、マイカーの普及で、生活スタイルが大きく変化し始めました。
街の都心部では、来訪者の駐車場の確保が大きな問題になり始め、放置自転車も大きな問題として、取り上げられるようになりました。
都市の拡大に伴い、商業の富を独占していた中心市街地にも大きな転機が訪れます。
それが1991年の大店法の改正です!
アメリカの外圧もあり、都市郊外の広大な空き地に、大型駐車場を完備した、ショッピングモールを整備し、大きな消費需要を取り込む変化が起きました。
宇都宮市では、福田屋が中心市街地から郊外店舗にいち早く舵を切り、1994年10月、陽北中の東側、宇都宮市今泉町にオープンしました!
都市郊外に巨大な無料駐車場を完備した、人工の商店街が整備されたようなもので、既得権化し・・・・・