少子高齢化と人口減少が日本中で進むなか、公共交通と連携した街の集約化は避けられない課題となってきています。
宇都宮市は、街の背骨として基幹となる公共交通として、東西にLRTを整備し、ネットワーク型コンパクトシティ構想を推進しています。
先行して開業した、LRTの東側整備は、予想以上の大成功となり、西側延伸に弾みが付きました。
建築費の高騰等、様々な課題も山積していますが、今のところLRTの西側延伸は、計画通り順調に着工される流れで進んでいます。
過去ログ→【宇都宮市のLRT西側延伸と街の再開発は前途多難に!?】資材高騰と人手不足が全国のまちづくりの難題に!?
過去ログ→【どうなる宇都宮市長&栃木県知事選挙!?】政治にほんろうされ続けた、LRT開通までの30年を振りかえると!?
年末に行われる予定の、知事選と市長選で現職が順当に当選すれば、LRT西側延伸は、一気に着工に向けて動き出すことになるでしょう。
→現職・佐藤栄一氏6選出馬を正式表明「駅西口の再開発や、LRT駅西からの延伸など」 宇都宮市長選挙(とちテレ)
少し気が早いですが、、LRT西側延伸の着工が決まった後に、次の目玉の再開発とされ期待されているのが東武宇都宮線との相互乗り入れです。
栃木県経済同友会からの提言「トチギの未来夢計画」について以前ご紹介しましたが、いよいよLRT西側延伸が現実となるなか、東武宇都宮線とLRTの相互乗り入れについての話題も増えてくると思います。
今回は、LRTの東武線乗り入れと、東武宇都宮駅の再開発について経済界からの提言を見ながら考察してみます。
過去ログ→【トチギの未来夢計画!!】わくわくする宇都宮市の理想像がここに!?
そもそも栃木県経済同友会とは?
栃木県を活動拠点とする産業界のトップが集まり、地域においてその責任を果たしていくために、有志による地域経済の推進役として、組織された公益社団法人が栃木県経済同友会になります。
組織の趣旨として、「政治的に全く中立であり、信義誠実を旨とする機構であることを宣言する」とされていますが、基本的には都市の再開発等にすべからく反対一辺倒の現野党とは、水と油と言ったところでしょうか😅
県内の大企業の集まりといったところで、街の経済成長に必要な施策を様々な施策を提言しています。
今回ご紹介する、LRTと東武宇都宮線の相互乗り入れに関する内容は、今から7年ほど前の2017年に出された、同団体からの提言となります。
今の現職、福田知事も提言に名前が挙がっていることから、LRTの西側延伸の着工が決まり次第、次の再開発の話題となると東武宇都宮駅の再開発についても触れています。
LRTのゲージ(レールの内側からレールの内側までの距離)は、1,067mmです。
東武鉄道も1,067mm、JRの在来線も1,067mmです。
つまり、LRTは将来的に東武線へも,JRへも,真岡鉄道へも、相互乗り入れできることを考慮された設計となっています!
産業界は、LRT西側延伸後、東武線への相互乗り入れを要望
経済同友会だけでなく、宇都宮商工会議所のLRT研究会も同じく2017年に、LRTの東西区間の開通を優先し、その後はLRTを東武宇都宮線との相互乗り入れすることを、提言しています。
当時の資料ですが、これを見るだけでも、LRTの西側延伸の必要性がよくわかります。
街の西側には東側の2倍近い人が住んでいますし、学校も多く、通学の生徒数も3倍近くいますから、人手不足でバス路線の維持が限界を迎えている今、LRTを整備し、公共交通の再編を行うことが急務な事態となっています。
過去ログ→【宇都宮市のLRT西側延伸、待ったなし!?】バス運転手不足で公共交通の崩壊が始まっている!
LRT研究会では、LRTの西側延伸に当たり、 LRT整備を契機とした交通まちづくりの活性化プランを 第1期、 第2期など段階的にを描くべきだと提言しています。
今計画中の、LRT西側延伸の予定区間(教育会館前)までが第1期とすると、大谷までの延伸や、東武宇都宮線への乗り入れが、第2期といったところでしょうか。
研究会の延長案では、LRTを東武宇都宮駅で分岐させ、カンセキスタジアムのある西川駅までLRTを乗り入れさせる案が、提言されています。
他にも、大谷より先の鹿沼駅までの延伸や、東側は真岡鉄道までの乗り入れ延長案も示されており、LRTの未来の可能性を最大限に引き出した、ワクワクさせる延伸案となっています🙌
乗り入れ議論の前に必要な・・・・・